インプラント手術時に顎骨に埋め込むインプラント本体を『フィクスチャー』と言います。現在では、このフィクスチャーは、純チタンで作られていて、骨の中に入りやすいようにスクリューの構造を持つものがほとんどです。サイズは、直径4ミリ前後で、長さは10ミリぐらいものが多いです。このフィクスチャーが骨と結合し、咬合力の負担が出来るようになるまで、一般的には、約3ヶ月間待ちます。
そのフィクスチャーの上に、『アバットメント』と呼ばれる土台を装着します。この2つは、スクリュー(ねじ)で固定されます。
この2つの接合部(フィクスチャーとアバットメントの接合部)で、ヘックス構造をもつインプラントがほとんどのため、いくら精度を高くしても、この接合部の隙間を完全に無くすことはできません。また、咬合力がかかった時に、必ず、フィクスチャーから、アバットメントが外れる様な動きをし、わずかながらも、細菌が侵入するには十分大きな隙間(マイクロギャップ)が生じます。
また、ある一定の割合で治療後、数年でアバットメントが緩んでしまうために、被せた歯が動揺し、脱離することもあります。
この部分で、細菌が増殖するために、炎症が起こり、1〜2ミリの骨が吸収するようになります。これは、『体内と外界とを閉鎖するには一定の厚さの上皮が必要である』と言う生体の原理(Biological Width)によって起ることです。つまり、炎症が起きている部分と骨までは、1〜2ミリ離す必要があるために、その距離を保つために骨吸収が起きるのです。
インプラント治療の対象となる部分は、骨の高さは10ミリぐらいしかないので、この現象によって、骨を失うことは深刻な問題です。
標準のインプラントの長さは10ミリ前後ですし、その長さのインプラントが骨の量が足りなくて入らないときは、8ミリぐらいのものを使用しますが、これはショートインプラントと呼ばれ、現在では専門家での間でも、単独使用での予後が、まだ不安視される意見も多いです。
ですので、マイクロギャップが存在しないインプラントを選択することが少ない骨量を有効に使用するためには必要です。
1985年にドイツで開発されたアンキロスというインプラントは、マイクロギャップが存在しない世界で唯一のものです。それは、フィクスチャーとアバットメントとの間の連結部がヘックス構造でなく、テーパー嵌合しているからです。このシステムは、航空機のなどのエンジン部では必ず採用されている安定性の非常に高いネジ構造です。当院では、このインプラントの特徴を生かし、もちろんアバットメントが緩むことがなく、骨が少ない方にも予後が良好なインプラント治療を行っています。
そのアバットメントの上に、インプラント上部構造と呼ばれる歯の部分がセットされます。大きく分けると、固定式の歯と取り外しが可能な義歯の2種類になりますが、どのような上部構造にするかは、治療計画を立てる段階であらかじめ決めておきます。
フィクスチャーとアバットメント(一部はカスタムメード)は、既製のものですが、インプラント上部構造は、通常の歯の治療や義歯の治療と同様に、患者様一人一人の噛み合わせや審美的な状況などに合わせて作られる必要があるために、もちろんカスタムメードで行います。通常の治療以上に精密な技工技術が要求されますので、通常とは違った技術で型取り、模型製作を行い、経験豊富な歯科技工士によってインプラント上部構造(補綴物)が作製されます。ここ数年で、コンピューターを利用したCAD/CAMによる上部構造が進化してきたことで、メタルを一切使わない生体親和性の高いオールセラミックによる上部構造の割合が増えてきました。
格安インプラントが流行っている中で、事故も増えています。当院では、最高の材料と確かな技術により、高品質な治療を行っております。明瞭な料金体系で安心です。
静脈内沈静法の麻酔を併用しておこないますので「寝ている間に治療が終わっている」という夢のような治療が可能です。インプラントや抜歯や歯を削る時など一部、多少の痛みが伴う治療も「完全無痛治療」が可能となっております。
他院で、インプラントを断られてしまった・・・。そんな患者様もよく、いらっしゃいます。世界レベルの治療を患者様のご希望やご都合、ご予算などからあなただけの治療プランを作成しますので、どんなお悩みもまずはご相談ください。
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